こんばんは。苫小牧市のありのみ行政書士事務所です。
国民健康保険や後期高齢者医療保険に加入されている方は、ちょうど保険証の切り替えのタイミングなので、ご自宅に郵送で届いた方も多いと思います。
何故か新しく届く保険証の方を誤って破棄してしまう方が一定数いらっしゃるのですが、2024年12月1日までは再発行が可能です。
自分で破棄してしまったことが分かっていればまだいいのですが、盗難・紛失の時に個人情報が悪用されないか心配される方もいると思います。
クレジットカードであれば、紛失・盗難の際にカードを止めて、カード番号を変えたりすることが出来ますが、保険証は紛失・盗難の場合に、カードを止めたり、保険証番号を変更することはできません。
保険証も本人確認書類の一つなので、悪用しようと思えば、保険証を使ってお金を借りたり、本人になりすまして医療機関で治療を受けることも出来てしまいますので、紛失しないのが一番ではありますが、万が一紛失してしまった場合は
①警察署に「遺失届出書」を提出し、保険証の紛失・盗難を申告します。
手続きが完了すると受理番号を教えてもらえますので、必ず保管しておいてください。
万が一保険証を悪用され身に覚えのない請求などがきた場合に、この受理番号を提示することで被害の証明になります。
その後、保険証の再発行手続きとなり、苫小牧市の国保や後期高齢者医療保険の保険証は受理番号がなくても無料で再発行できますが、大企業独自の健保組合は受理番号がないと再発行受付していないところも多くありますし、有料で再発行しているところも多い印象です。
また、苫小牧市の場合は、市役所の窓口で手続きした場合はその場で再発行した保険証が交付されますが、協会けんぽや保険組合の場合は、再発行した保険証が手元にくるまでに1週間くらいかかりますので、保険証が再発行されるまでにどうしても病院に行く場合は、一旦医療費を全額自己負担して、後日戻してもらうか、勤務先に健康保険の資格証明書を作成してもらう必要があります。
②クレジットカードなどを勝手に申し込まれないように個人信用情報機関の本人申告制度を利用します。
クレジットカードやカードローンの申し込みをする際には必ず、利用できるかどうかの「審査」がありますが、この審査に、個人信用情報機関の情報が参照されています。
個人の側からは、本人確認書類を失くしてしまった場合などにその旨を申告することができ、万が一保険証を手に入れた他人が勝手に借金などを申し込んだ場合、加盟会社が情報を参照すると「本人からの申し込みでない」ということが分かる仕組みです。
日本には3つの信用情報機関があり、それぞれ別の機関ですので、保険証をなくした場合にはこの3社すべてに申告をする必要があります。
保険証紛失による、クレジットカードなどの不正利用については、警察への届出と信用情報機関へ自己申告しておくことで対策も出来ますが、個人情報の流出については完全に止めることは難しいのが現状です(保険証を紛失しなくてもある一定の個人情報は出回ってますからね…)。
また、こちらの情報は2024年12月1日まで有効で、12月2日からは現行の保険証は発行されなくなり、マイナンバーカードを保険証として利用していくことになります。
現段階の制度ではマイナンバーカードの再発行は原則有料(だいたいの市町村が1,000円くらいで設定している)となりますので、その点も含めてご注意ください。