こんばんは。苫小牧市のありのみ行政書士事務所です。
昨日は、行政書士の支部長先生にお誘いいただいて交流会という名の飲み会に参加してまいりました。いつも気にかけていただいて、感謝です( ；∀；)
苫小牧育ちですが、小中高の同級生の誰一人とも連絡先を交換していない陰キャで、人脈もないまま独立したので、こういう場は本当にありがたいです。
まぁ、名刺交換しただけで仕事をもらえるような甘い世界ではないですけどね(^^;)
私自身、税理士事務所で勤務経験があるので、人脈がありそうに思われますが、退職前にはお客さまと交換した名刺は全て没収され、2年間、近郊の同業他社や関与先の経理での就職を禁止する誓約書を書かせられたので…。ちなみに、関与先の人との連絡も禁止されていました。（私は懲戒による退職ではなく、正当な理由のある自己都合退職です。）
退職者が近郊の同業他社で勤務していたらどこかから情報を嗅ぎ付けてきて、朝礼とかで○○さんは△△事務所で仕事してて競業避止義務違反なんだ！とか騒いでて面倒くさい税理士でした。
関与先との連絡禁止されていたので、あえて官公庁の窓口でバイトしていたら、結構会えましたけど（笑）
この2年間で無職やら、官公庁や単発バイトで色んな経験させてもらったし、無事に行政書士事務所を開業できたので、今更その職場をどうこう言うつもりはないですが。
行政書士試験で勉強する憲法の中では
日本国憲法第22条
第1項 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
とあります。
この公共の福祉に反しないというのが、どこまでの範囲なのかは、難しいですよね。
同業他社への転職を阻止したい企業としては、会社独自の技術やノウハウの流出を防ぐ目的もあると思いますし、お客さまや従業員の情報をＵＳＢなどに入れて持っていく場合だと個人情報の流出に該当しますので、理解できないわけではないですが、転職した従業員に対しての訴訟も一定数あります。
競業避止義務違反になるかどうかは、過去の裁判例を見ても業種や転職者のポジションなどによって異なるようですし、もともとの誓約書で決められた内容が合理的かどうかも影響するようです。
同業他社への転職などを禁じる期間も判例によって異なるので、3年だったり5年だったりすることもあります。
同業他社転職禁止条項の有効性に関する裁判例・事例とは | モノリス法律事務所 (monolith.law)
「競業避止義務」の概要。具体的効力や裁判例を解説 – SmartHR Mag.
退職後の競業避止義務は有効？誓約書にサインしてしまった時の対応も解説 | 労働問題の相談なら労働問題弁護士ガイドby浅野総合法律事務所 (roudou-bengoshi.com)
経営者が知っておくべき競業避止義務vs職業選択の自由：判例に学ぶ合理性の重要性｜弁護士保険の教科書Biz｜企業向けお役立ち法務メディア (bengoshihoken.jp)
ちなみに、私が好きな判例は「A特許事務所事件」です（笑）
#206 「Ａ特許事務所（就業禁止仮処分）事件」大阪地裁（再掲）｜会社にケンカを売った社員たち by LL-inc (note.com)
Ａ特許事務所事件（大阪地決平17・10・27） ２年間の競業先への就職禁止を退職者に求める 職業選択の自由制約し無効 (2ページ目)｜労働判例｜労働新聞社 (rodo.co.jp)
競業避止義務はどこまで有効となるか！？⑬ ～Ａ特許事務所事件～ – Aimパートナーズ東京支店 (aimgrouptokyo.com)
弁理士事務所に勤める補助者（無資格者）へ競業先への転職禁止は、あくまで無資格の補助者で基幹的立場にいたとはされず、無効とされた判例です。
私も税理士事務所にいましたが無資格の補助者でしたので（簿記3級しか持ってない笑）、おそらくこの判例と同じような判断になるのかな～と思われますが、約束の2年も経過して、もう過去の話です。
いくら職業選択の自由があるとはいえ、同業他社へ転職するときは退職される会社も、迎え入れる会社も、転職者もそれぞれ必要最低限のルール・モラル・マナーは守りたいですね。
昨日は同友会の支部長さんのボトルをおすそ分けいただき、おかげで二日酔いです( 一一)
消毒液のような独特のかおりで、サントリーさんのホームページでも
「好きになるか、嫌いになるかのどちらか」とハッキリ書いています（笑）
