
こんばんは。苫小牧市のありのみ行政書士事務所です。
今日は、昨日のブログに書いた某社会長さんのお話。
会長さんの会社は設立が1988年(昭和63年)なので、旧商法時代に設立した株式会社です。
平成2年の旧商法改正までは、株式会社の設立には7人の発起人が必要でした(発起設立だと7人、募集設立だと8人)。
発起設立は発起人=株主で、当時は一人最低50,000円の出資が求められました。
(平成2年の旧商法改正で発起人の人数要件はなくなったけれど、出資金については最低資本金制度が出来、株式会社は1,000万円・有限会社は300万円が必要となり、その後2006年の会社法施行で出資金1円で会社設立できるようになっています)。
出資してくれる人が他に6人以上いる信頼のおける人なのか、確実に法人が設立されるかどうか、を見られていたのかなと思いますが、自分以外に6人も出資してくれる発起人を集めないといけないとなると、なかなか大変だと思います(私なんて特に友達がいないから余計にそう思う…)。
会長さんは会社を設立する前に、本州に住む日本人の子どもの、北海道でのホームステイの受け入れをしていたんですが、1か月間のホームステイでお子さんを預かったときに、その親御さんから頼まれたことがあるそうです。
①挨拶が出来ないから、挨拶が出来るようになること。
②野菜を食べないから、野菜を食べるようになること。
③食べ残しが多いから、完食できるようになること。
(会長の奥さんは、「なんだ、そんなことですか」と言ったらしい。そもそも奥さんが強い…。)
そのお子さんは無事にホームステイを終えて、本州に戻ったときには3つとも出来るようになっていたそうです(笑)
それを見て、その親御さんが会長さんご夫婦は信頼のおける方だから、何かあったら自分を頼ってください、と言ってくださったそうで、会長さんが会社を設立するときに発起人になってもらったそうです。
人とのご縁だったり、きっかけはどこに転がっているかわからないですね。
さて、この旧商法時代に設立された会社には注意点があります。
①7人以上の発起人(株主)がいると、議決権が分散される点です。そのままにしておいて、株主が亡くなると相続になり、相続人が複数人いる場合、株主の人数が増えていく可能性があります。
議決権を保有する人が分散されると、会社としての意思決定が難しくなる場面も出てきます。
議決権を集約しようにも会社が成長を続けている場合、株価が上がり過ぎて集約が大変になる可能性も(株価が上がっているなら、株を手放したくない可能性も…)。
②7人以上の発起人が必要なので、発起人が出資したように見せかけて名前を借りる「名義株」になっている可能性があることです…。本当の出資者は別なのに、その人が出資した証拠がなかったり、名義を貸した人が自分が真正の株主であると言い出したりすると厄介ですね…。株券発行や株主総会の議事録、配当の事実などが残っていないと証明が難しくなります。
会社の30年生存率が2%なので、生き残っている会社はそういった問題もすでに整理されていると思いたいですが(;^_^A、30年以上の歴史がある会社の株主総会議事録・株主リスト作成や、事業承継・M&Aなどの対応をする際は、いつからの株主なのか、真正な株主なのか、株式の分散の恐れはないかなども含めて注意していただければと思います。
会長さんに回らないお寿司のお礼で「創業50年を迎えられるよう長生きしてくださいね」とLINEを送ったら、「50周年の時はまだ95歳だから、100歳まで届かないよ」と返事が来ました(笑)
こちらが勝手に寿命を短く設定してしまい、失礼してしまった( ̄▽ ̄;)タフな経営者は違うね!!