中小企業は株主総会開催してる?

こんばんは。苫小牧市のありのみ行政書士事務所です。

10月は行政書士制度の広報月間なので、頑張ってブログ更新していきたいと思います。


先日、某社の株主総会議事録を作成してまいりました。

株式会社の場合、株主総会の開催は会社法上の義務で、「毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない」(会社法296条1項)とされています。

株主総会を開催しなかった場合には、取締役などの役員は、刑罰として、100万円の過料に処される場合があります。

株主総会を開くのは、上場しているような大企業だけの義務ではなく、社長一人の中小企業も開催する必要があります。

(とはいえ、社長一人の会社だったり、同族企業だと株主総会を開催していない会社も多く存在しているのが実態だと思う。。。)

まぁ、大企業みたいに株主総会でお土産を渡す必要はありませんが…(でも、もらえるなら欲しいお土産…)。

そして意外にも会社法の中では株主総会の開催時期については指定がありませんし、会社の定款でも必須の記載事項ではないです。

ただ、会社の定款で事業年度終了から〇か月以内に株主総会を開くこと~など記載していることが多いのと、

会社法438条より、計算書類の承認・報告、事業報告を議題に挙げて定時株主総会で承認を受ける必要がありますし、

法人税法上は事業年度終了から2か月以内に確定申告が必要で(延長申請していない場合)、一般的には株主総会で承認を受けてから確定申告書を税務署へ提出しているはずですので、

定時株主総会については、確定申告の延長申請していない会社は事業年度終了後2か月以内、定款に記載があったり、延長申請している会社は3か月以内に開催しているものと思われます。

もちろん、定時株主総会の時期以外で、株主の決定に委ねないといけない事項があれば臨時株主総会を開催することも出来ます。


そして、株主総会を開催したときには、議事録を作成し保管することが会社法318条で定められていて、本店で10年間、支店で5年間の保存が必要ですし、作成や保管義務に違反すると100万円以下の過料が科せられる場合もあります。

(とはいえ、登記や税務調査時など必要に迫られて作成する会社も多数いると思います。。。)

ついでに言うと株主総会の議事録に記載する内容も会社法72条に定めがあります。

  • 株主総会が開催された日時・場所
  • 株主総会議事録の経過要領・決議内容
  • 会社法規定に定められた特定の意見・発言内容(前述の決算承認など)
  • 株主総会に出席した各取締役の氏名・名称
  • 株主総会に議長を立てた場合の氏名
  • 議事録作成を行った取締役の氏名

議事録を作成する取締役は社長である必要はないので、他に取締役がいれば他の人が作っても大丈夫です。



ちなみに、株主総会の開催前の招集については会社法299条で定めがあり、公開会社なのか、非公開会社なのかによっても、召集通知の発送時期が異なっていて複雑すぎます(´-ω-`)

というわけで、株主総会ってどう開催したらいいの?っていう会社さん、しばらく株主総会開催していないよ~という会社さん、株主総会は開いているけれど議事録残していないんだよね~という会社さんなどなど、是非一度行政書士に相談してみてくださいね。

あっ、合同会社の場合は、株主総会ではなく「社員総会」ですし、決算承認や役員報酬の決定を社員総会に委ねていないので、必ずしも社員総会を開催する必要はありませんが、きちんと書面で記録を残しておく方が何かと安心安全なので、合同会社の方も行政書士にご相談を☆

投稿者について

ありのみ行政書士事務所

令和6年5月1日に登録された北海道苫小牧市の行政書士です。
あなたのナシをアリ!に変えていきたい~というダサいキャッチコピーとともに、事業者様の記帳代行や補助金申請、許認可等に対応しています。
ホームページ初心者ですが、よろしくお願いいたします。

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