登記上の本店と本社の違いとは?

こんばんは。苫小牧市のありのみ行政書士事務所です。

昨日、お取引先様から「借りているジャックスローンの明細を探したけれど見つからない」と連絡がきたので、

ジャックスさんのホームページを見ていたら、ジャックスさんは北海道財務局で貸金業の登録をされていて、東京の会社のはずなのになんでだろう?と思っていたら、ジャックスさんは北海道函館市で開業した会社だったんですね。知らなかったー!

沿革|ジャックスについて|株式会社ジャックス (jaccs.co.jp)

ちなみにジャックスさんは本社は東京ですが(ホームページでは本部と言ってますが)、

登記上の本店は今も函館にあるよう。

会社概要|ジャックスについて|株式会社ジャックス (jaccs.co.jp)

株式会社ジャックスの情報|国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト (nta.go.jp)

他にもユニクロを展開するファーストリテイリングも本店は創業地の山口県、本社は東京だったりします。

さて、法人の本店と本社の違いとはなんでしょうか?

本店所在地の「本店」は法律用語で、会社法第4条で「会社の住所はその本店の所在地にあるものとする」とあり、本店の住所は、法人設立の際に作成する定款にも記載されますし、会社の登記簿謄本にも記載されることとなりますから、本店所在地がどこなのかは、登記簿謄本を取得することによって誰でも調べることができます。本店所在地は1つの会社につき1ヶ所になります。

対して、「本社」は法律用語ではなく、ビジネス用語であり、実際の営業の本拠地を指し、登記上の「本店」と一致するとは限りませんし、本社は1箇所とは限らず「東京本社」と「大阪本社」などの二拠点というスタイルの会社もあります。

そして、原則的には本店所在地が法人税などの国税の納税地となり、法人税の申告は本店所在地を所轄する税務署に提出することとなります。

法人住民税などの地方税については、複数の都道府県や市に事務所などがあれば、それぞれの事務所について法人住民税均等割という固定の税金がかかります。

ただ、本店があくまでも登記上のみの扱いで、常駐の従業員がおらず、営業活動を行っていないのであれば、この本店は法人住民税均等割の課税対象にはならないはずですが、実際に課税対象とするかしないかの判断は自治体によって異なる可能性がありますので、対象の自治体に確認してみてくださいね。

投稿者について

ありのみ行政書士事務所

令和6年5月1日に登録された北海道苫小牧市の行政書士です。
あなたのナシをアリ!に変えていきたい~というダサいキャッチコピーとともに、事業者様の記帳代行や補助金申請、許認可等に対応しています。
ホームページ初心者ですが、よろしくお願いいたします。

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